まえがみのニンニンニン

我が名はまえがみであり前髪である。書きたいことを書きたいように書いているのである。

富士急ハイランドのすすめ

今から3年前になる2019年、私は生まれて初めてとあるものに衝撃を受けた。

とあるもの、とは、「絶叫マシン」である。

 

当時M-1に出るべく組んでいた相方、亜浦氏と、仲良くなるため、そして何か良い刺激を受けるため、という理由で、、「富士急ハイランド」というかの有名な恐怖の遊園地へ行く計画が遂行された。

 

それ以前の私はというと、絶叫マシンはまあ嫌いではないものの、とんでもなく怖いし、感動などは覚えたことがなかった。

しかし、亜浦氏という共に笑いを究めんとする相方が出来た私は無敵だった。絶対にそこにあるおそろしき絶叫マシンの数々に乗ってやる、と固い決心をする。

遺書まがいのものを書き、緊張感に溢れる中、バスで現地へと向かったのであった。

 

その日に乗れた有名な絶叫マシンは、「ド・ドドンパ」「FUJIYAMA」「ええじゃないか」の3つである。4大コースターのうち3つは乗れたということだ。

 

今回はそのコースターについて、体験を交えながら語らせていただく。

 

まず最初に乗ったのは、ド・ドドンパだった。

(発射する部分)

スタート1.56秒で時速180kmというのがウリの、完全速度特化型コースター。

乗る前は、めっちゃ早いから気持ちいのかな、くらいの想像しかしていなかった。

し!か!し!

 

3,2,1というカウントダウンと共に最高速で急発進するのは、想像よりも速く、恐ろしく、びっくりした。本当にびっくりした。息が止まるかと思った。

速い、という言葉じゃあらわせられない。あれだ。アニメとか映画とかで宇宙でワープする感覚。あれをむきだしでやらされたような感覚。

 

発射前にシートに頭をしっかりつけろと言われるが、それを守らないと、本当にとんでもないことになるのは安易に想像がつく。素直に従ってよかった。

 

他のマシンも怖かったが、恐怖のピークが発射そのものなだけあり、私にとってはこれが乗る前に一番緊張するであろう乗り物だと思う。

 

そして、ええじゃないか。

これはもう単純に、作った人頭がおかしいんじゃないか、と思うマシン。

やばさが言葉で伝えにくいので、公式の変なノリの紹介動画を貼っておく。

youtu.be

コース自体の過激さもさることながら、この乗り物がすごいのは、座席がくるくる後ろにも前にも回ること。そのため、身体を真下にむけながら落下、なんていう、他の場所ではなかなか体験できない恐怖を味わうことができる。

 

速さも普通に速く、コースそのもの、プラス、席のねじり、で体も頭も大変なことになる。どっちが上か下か分からなくて、怖くて、いつのまにか終わっていた。本当に怖かった。

その斬新さから、感動と衝撃、という点ではこのマシンがぶっちぎりで一番だ。

 

あと、振り回される乗り物のため、ガード装置が厳重で、(これが乗る時の恐怖をあおるのだが)、回る仕組みを兼ね備えた車体が物凄くクール。乗り場に入ってきて送られていく感じが物凄くクール。乗り場自体の仕組みもクール。その撮影のため入園したいレベルだ。

youtu.be

(こちらの動画がそこらへんをおさえてくれている)

 

まるで乗る私たちは出荷される何かか、こういう刑罰を受けるために2時間近く並ぶ受刑者のようだった・・・。

 

ええじゃないかは、ほんと若くないと乗れない。死ぬと思う。

だから、本当にぎりぎり体験できてよかった。

 

そして最後にかなり待ってのったのが、富士急の代名詞ともいえるFUJIYAMA。

最高速度130km.最高高度79m、そして富士山を最高の高さで眺められちゃう、という色々パーフェクトなキングオブコースターである。

乗った感じは、本当に最高としかいいようがなかった。

他の凝りに凝ったコースターと違い、オーソドックスなローラーコースターを、そのまま全てを長く、大きくした感じ。そのため、最初の(最悪の)落下を終えて、落下に慣れればものすごく爽快感を味わえるのだ。

 

所要時間も3分36分と、コースターにしてはめちゃくちゃ長く、サーフィンコース、ゼロカンドカーブ、そしてキャメルバックの連続など、コースレイアウトがもう、完璧で、素晴らしい。

乗りながら、感動して涙が出そうになった。あと、出してくるのを忘れたガムも口から飛び出そうだったから必死におさえた。

 

おまけ

クールジャッパーン

www.youtube.com

これにも乗った。

普通の急流すべりなんだけど水の量がえぐい。

カッパを買って乗ったものの、まんまとビッチョビチョになってしまった

悲しい秋口の二人の姿がそこにはあった…。

 

 

とそんなこんなで、素晴らしい体験をした私たち。

(私はとても酔いやすいので酔い止めを飲んで挑んだのだが、効きすぎて並びながら寝てしまうほどめちゃくちゃ眠く、それなのに恐怖を体験する、という、そういう意味でも貴重な体験をした。)

 

一言でいうなら、恐怖体験である。

あまりにショックな体験だったが、だからこそめちゃくちゃ非日常で、なんか悩んでいたり、死にたい気持ちになってる人に来て、乗ってほしい、と心から思った。

強制的に気分がリフレッシュされるだろう。

 

そして同時にあまりにも感動したために、私は帰宅後に、乗ったコースターを擬人化している。

うーん、微妙だが、特徴はよくおさえていると思う。(しらんけど)

 

余談だが、私は遊園地を作る系のゲームが大好きで、そこでローラーコースターを設計したりする。しかしながら、怖いコースターを目指してとんでもないコースにすると、人がふっとんで死傷者がでる。

 

本物のコースターはもちろん、宇宙レベルの緻密な計算の元、事故や、人が痛い思いをせずに(いやでもまあ痛いんだけど)、楽しめるラインで作られる。

そのバランス、ってすごい難しいと思うんだけれど、ジェットコースターっていうのはどれもそうだし、富士急ハイランドのアトラクションは、特に特に本当にそれが絶妙なバランスで、ギリギリで、恐ろしさを感じさせられた。

それって本当にスゴイ。

 

そしてあんな頭の狂った乗り物に乗りたがる人間って、やっぱ変な生き物である。

 

私もまた変な生き物の一人なので、はじめてこの体験をした翌年も、姉と共に行っている。

一回体験したとはいえ、やはりめちゃくちゃ怖かった。

 

また行くことはあるのだろうか…。

私の年齢で耐えうるのだろうか…。

行きたいが行きたくない。

またこの気持ちも、絶妙なバランスで私の中に存在している。