まえがみのニンニンニン

我が名はまえがみであり前髪である。書きたいことを書きたいように書いているのである。

真に面白いホラー映画とは

テーマをいただいたシリーズ6

 

真 に 面 白 い ホ ラ ー 映 画

このテーマは間違いなく一番難しい。

面白さってなんだろう?からはじまり

ホラー映画ってなんだろう?まで深く考える必要がある。

まあ良い機会として、自分の考えをあぶりだしてみたいと思う。

ただしこれはあくまで、「私の感性で考えると、」ということである。

そしてもちろん私は全てのホラー映画を見ているわけではないため、私の経験からくるものとなる。

それらをふまえて、「私にとって真に面白いホラー映画とは」スタート!

(あんまり導入を長く書きすぎると、料理の味に触れるまでの前置きが長い食べログのレビューみたいだから気をつけろよ!自分!)

 

 

まず、頭を整理するために自分の心を捕まえて離さなかった

ホラー映画をあげてみる。

 

ヘルレイザー

これは大好き。ホラーに絞らなくても映画としてかなり好き。「シリーズもの」としての良さもあるんだけど、その中でもやっぱり1作目はインパクトがあった。

ホラーシリーズあるあるで回が進むごとにとんでも展開が起こるんだけど、(4作目ではたしか、ピンヘッド様、宇宙にも行ってた)それもまた「良さ」としてとらえられるから、難しいよなぁ。面白さって、ほんと何。

 

「キラークラウン」

これは、「The 自分だけの趣味」って感じ。初めて見た時その自分の好みど真ん中をつっぱしってくる感じに心底衝撃を受けた。だが、映画として面白いか?といわれたら分からない。100人いたら90人は面白くない、というかもしれない。けど、私は面白かった。はたしてその面白さとは…。

 

「ミッドサマー」

これもまた違った意味で私にとっては衝撃の映画だった。ただ、映画館で見た、という心までどっぷりつかれる状況だったからこその可能性も否めない。あ、でもそれを差し引いても、「新しさ」をとても感じる作品だったので、その部分だけでも面白いといえるか。

 

パッと思いつくのはこの三作。あとは普通に面白かったり、まあまあ面白かったり…。

(まあ映画って基本何でもそれぞれ面白いよね!)

 

 

この三作に面白い、と感じたのは間違いないんだけれど、この三作

ヘル→哲学出来るファンタジー寄りなスラッシャーホラー

キラークラウン→ポップで楽しいユニークSFコメディーホラー

ミッドサマー→人間って怖い系映像で見せてく信仰スリラーホラー

と、全く違うんですよ!!これで「真の面白さ」を追求するのは難しいなぁ。

しかも私が映画を評価するときには、「映像美」だの「美術」だの「音楽」も含め、って感じになるし。どうしたらいいんだ?

ああ、ちょっとそうだな。キラークラウンからは離れよう。これはあまりに「私だけ」ぽいし、コメディとしての方がいいかもだから、真に面白い、を語る際にはちょっと混乱する。

 

そうだ、「真に面白いホラー映画」には、前提として、

その作品に200%合った「映像」と「音」(音楽もふくむ)がある、ということにしよう。

これは、「チープ」だとしても、その作品にあってさえすればOKである。

これがチグハグだったら、映画に関して私が大切と思う「没入感」も、生まれることはないから、大切だと思う。(もちろんストーリーもだし、そのほかにもテンポや台詞回しとかもあるけど)

 

あと、「真に面白い映画」じゃなくて「ホラー映画」だからホラーらしい何かを評価しないといけないんだよね。これはもう、「ホラーシーン」の描き方しかない。行われることの「非現実感」と「現実感」のバランスが素晴らしくて、ぞっとした気分になること。グロが鍵なら、そこに至るまでの感じと、そのシーンそのものの魅せ方。サイコだったら、追い詰められ方もあるし、ミッドサマーみたいに精神的グロさがあるんだったら、その精神的にくることの描き方。

それだなぁ。

ゾッとする、ていうのも皆感覚が違うわけだから、自分が ゾッとする 演出があれば、ホラー映画として面白い、ってことになるじゃろう。ああそうじゃろう。

 

あと、私が面白いと感じるのは、「考えさせられる」何か、があることだ。

ホラーじゃなくてもそうなんだけど、ホラーだとなおさら、哲学させられたり、思想に影響与えそうな何かがあると際立って、より没入するし、記憶にも残るし、面白いと感じられる。SFホラーなんかにはよくある気がするけど、そんな多いわけじゃないと思う。

ヘルレイザーはその点、よくできた映画だなぁと思った。

 

「想像の余地」も面白さを感じるうえではとても大切と思う。すべてを描き切らない。どういうこと?って考えるスキマがあるやつ。(これは脚本と映像(みせかた)の力の部分か)

怖い映像を見ても別にそのように怖いわけではない今は、「想像」することのほうが恐怖を感じられる。たとえば、わかりやすくいうと、「え、でも解決してなくね?それで、どうなるの?」って思ってこの後に訪れる悲劇に想像を膨らませたりだとか。

そこで恐怖を与えられる、って単純じゃない恐怖の構造だし、すごいなあと思う。恐怖の原理には「未知のものへの恐れ」があると思うから、見せられてない分、そんな部分を間接的に刺激してるのかしら。

 

そういう意味もあって、ホラー映画の終わり方、って他の映画の100倍くらい大切で難しいと思う。けどそこを へぇええ! って思わせられると面白い作品感高まるよね。

ホラー映画あるあるだけど、解決したと思った後のバッドエンド。あれ大好き!

エルム街の悪夢」を見たあの時から大好き。(あの最後、最高!!!)

 

えー以上を踏まえますと、

私の思う真に面白いホラー映画には、

・作品にマッチした映像と音

・ホラーシーンにゾッ度を感じる

・想像の余地がある

 

があることがわかります。

それに加え、「不安定感」(?)があるとよりホラーとしていいかと。

なんていうか、想像の範疇をこえてる、というか、潜在意識に???と感じさせるというか…。

これは脚本はもちろんだし、映像でも音楽でも感じさせられる部分だと思う。

なんというかグニャアアっていう気分になる感じの。

なんていえばいいのか。不気味感?

 

映像でいえば、シャイニングや時計仕掛けのオレンジでおなじみのキューブリックさんの独特な撮り方がまさにそれな気がする。普通と違うから、怖い、みたいな。

 

音でいえば、ミッドサマーが本当に秀逸。

オフィスワーク時代にサントラ聞きながら仕事しようと思ったら変な気分になっちゃってすぐやめたくらい。(その後、お経を聴きながらやるのにはまった)

 

 

 

 

こんな感じです。

いやあ難しいです。面白さを言語化するのは。

でもいい脳トレになりました。

こういう意味でもホラー映画っておくが深いから

いいよねぇ。

 

 

とはいえ

あなたが「面白い」と感じた作品が、面白い作品。

なんか、好き、というのもまたあなたにとっての名作。

答えは、単純なんだと思います。

それで、いいと思います。そういうものです。

 

まとめきれない…。まあいいや。

久しぶりにひとりでホラー映画見たいなぁ。