まえがみのニンニンニン

我が名はまえがみであり前髪である。書きたいことを書きたいように書いているのである。

ウォーキングデッドのトラウマ回から考える「ショック」

やあやあ

近頃は夕食の時間でさえ仕事に汚されて…など全然いない

まえがみだよ

 

私には見なきゃいけない…と思ってる海外ドラマがいくつかあるんだけど

その中のひとつが「ウォーキングデッド」のシーズン10後半からシーズン11。

 

見始めたのは8年前くらい?で

私が見た海外ドラマの中ではプリズンブレイクにつぐ2作目。

めちゃくちゃなんとなく、かるーい気持ちで見始めたのに

ついついこんなに長い間見ることになっちまったんだぜ

周知の事実だけど、おもしろかったさぁ、それはそれは

 

なんとなく今日思い出して、もう完結したんだっけ?と思って調べたら

先月あたりに最終話が配信されていた!

以前のような熱量は私にはもうないが

(だって大好きだったミショーンのキャラが魅力的じゃなくなっちゃったんだもん‥)

(↓初登場時のミショーンは本当にクールだったなぁ…)

あんなたくさんの悪夢を見せられたんだから、最後までみて

ある程度スカっとさせてもらわなきゃ、と思っている

 

と、ちょっとウォーキングデッドについて考えていて

また英語の勉強もかねて見直したいなぁなんて、思ったりして、

そこでやはり強烈に思い出してしまうのが、

史上最悪のトラウマ回、シーズン7-1

 

※以下容赦ないネタバレになります。ご注意ください。

 

見るものに衝撃を与える合戦、のような戦場である海外ドラマ界の中でも

歴史に残るショッキング回、だと個人的に思っているこの回。

 

何が起きるかというと、シーズン1から大活躍してきた

かなりファンの多い愛されキャラクターが

あまりにも残酷すぎる表現で、敵キャラに殺されてしまうのだ。

 

私はその時シーズン6から一気見していて、

その回を見た時間は、深夜2時。寝る直前だった。

 

あまりにショックが大きすぎて、震えながら寝たほどだった。

いや、寝れなかったかもしれない。

朝は、「あれ?あれは夢だったかな?」なんて思ったりして、

夢じゃなかったー!!!となりまたショックを受け

そしてまるで現実を直視しないようにするかのように、

2日くらい視聴を休んだ……。

 

メンタルが回復してからまた見始めたが、その先の話もあまりに暗く、

シーズン7は本当に……悪夢の中の悪夢だった……

とはいえ、面白かったけど

 

ということで、私はウォーキングデッドを見直したとしても

シーズン7の1話目は、飛ばすぞ

それくらいの内容なのだ

本国では「残酷ポルノではないか」と批判が相次いだらしい

いや、まじで、PTSDになった人もいるんじゃないか??と思うレベル

 

当初は私もぱにくっていたが、今は冷静に思う

あれだけのショックを与えられる、って成功なんじゃないか?

逆にすげぇ、と

 

そこで、どんな要素がこんな「ショック」を与えてしまったのか、

人はどんな要素でショックを感じてしまうのか、

ということについて考えてみた。

 

・「死」そのもの

まあまずは「死」そのものが人にショックを与える一つの要因であろう。

現実はもちろん、創作の中であっても、

「死」というのは、程度の差はあろうが「生きたい」動物の本能を刺激する‥。

普通に「病死」とかでキャラが死んでも悲しいものだ。それなのに…それなのに…。

 

・突然

これも現実でもそうだろうが、闘病のすえ…とかでなく

突然死んでしまう、というのは、突然その生命がなくなってしまう、ということで

心の準備もないし、理解もしがたいため、ショックが大きくなる。

 

・人のもろさを感じること

蚊をパチンと潰して殺すように、人だって同じく弱く、軽く死ぬ。

前述のにも通ずることだが

現代で死と遠い生活を送っていると、頭でわかっていても心ではあまり感じられていないと思う。

ふしぎの海のナディア」というこれまた奇妙な名作でも、最後のほうで主人公が高いところから落ちて普通に死ぬ、というシーンがあるが、それを見てショックを受けた時と同じ要素である。

人があっけなく死ぬと、人はその現実を心で受け止めざるをえなくなるからだろう。

(しかもWDの例の残酷シーンは、死ぬキャラがまるでおもちゃのように扱われてしまうから‥なおさら…)

 

・普通にグロい

あのシーンは、詳しく言うと、とある主役級キャラクターが、敵キャラの有刺鉄線を巻き付けたバッドによって、まるですいかわりのように頭から殺されるのだが、その状況のグロさと、特殊メイクがんばりすぎだろ、っていうグロさが混ざり合い、グロい。

グサグサナイフでやられたって、ゾンビに食われたってぐろいのに、その100倍くらい

視覚的にグロい。非現実感とリアリティのバランスが良すぎて、グロい。そりゃショックだで。

 

 

・親しみがありすぎたキャラクター

上記のような要素があったとしても、ぽっとでのモブキャラが死ぬシーンではそこまでショックを与えることができない。

人は、あまり知らない人が死んでもそんなショックを受けないので、この要素がかなり大切であると思う。

映画でもアニメでも、なんでもそうだが、とくに海外ドラマで長いシーズンをずっと見ていると、キャラクターに親しみがわきすぎてしまう。架空なのにキャラに対して「友達」みたいな、不思議な親しい感覚になることは、経験がある人なら分かるだろう。

しかも、魅力的な、愛せるキャラクター。

そんなキャラがあっけなく、しかもグロい方法で殺されてしまうのだ…。

友人が目の前で死んだ、に限りなく近い感覚になる。ショックだ。

(この感覚は、まさにこのウォーキングデッド7-1で学んだ感覚である)

 

まとめてみて思ったが、「親しみがありすぎたキャラクター」

一番にして最大のショックポイント。

精神的にグロい部分である。

 

全編ながら見でみてたり、とくにキャラに思い入れのない人が7-1を見ても

あまりショックを受けないのかもしれないとも思う。

私は作品を見る時は没頭型なので、作中の悲劇は自分の悲劇!!!

もう、たまったもんじゃないよ!!まったく!!!

 

(だから「ショック」を感じたいがためにドラマを見てる人は是非、全身全霊で作品に没頭することをおすすめします)

 

 

本当にあたりまえのことなんだけど、

人は、良く知る人、親しい人、距離が近い人、の死に猛烈にショックをうける。

それはいったい、なぜなんだろうなぁ。本当の意味で、愛しているからかなぁ。

自分自身と限りなく近い状態で、「存在」を認識しているからかなぁ。

「生きている」ってはっきりと感じているからなのかなぁ。

 

ああ、キャラクターの衝撃的な死のシーンだけで、

こんなにも考えさせてくれたウォーキングデッドの7-1はすごいぜ。

 

まあ、もう一生みないんだけどな。